「PLAN-DO-CHECk-ACTION」の4つで回す「PDCAサイクル」という言葉は、多くのビジネスパーソンが一度は聞いたことがある言葉です。
- Plan:計画
- Do:実行
- Check:確認
- Action:改善
しかし、「PDCAという言葉を知ってはいるものの、「実際にPDCAサイクルを回すことができない」と思う方は、意外と多いのではないかと思います。
そのため、PDCAに関する本が多く出版されております。
今回ご紹介する『まんがで身につくPDCA
その結果、PDCAサイクルを意識しながら仕事をした結果、トヨタの「技能オリンピック」で最年少で優勝。その後、転職したコンピューターメーカーのデル株式会社では、「5年連続顧客満足度No.1」に貢献しております。
現在は、全国を飛び回ってPDCAに関する講演依頼などをこなしながら、コンサルティング活動などを行っております。
本書『まんがで身につくPDCA』の物語は、「社長の急死」 という衝撃の展開からスタートします。
ワンマン社長が急死した舞台となる山瀬タオル株式会社はどうなるのか?社長が残したPDCAサイクルに関する1冊のノートを頼りに、残った者たちがPDCAサイクルを回しながら、会社の業務を改善していきます。
そして、ラストには衝撃の展開が!?
本書に書かれたPDCAを回すコツとは何なのか?PDCAのポイントを記載しながら、本書のエッセンスを以下に紹介します。
目次
- PLAN
- DO
- CHECK
- ACTION
- 最後に
PLAN
計画を立てるコツとは?
計画を立てる重要性は、多くの方が認識しております。
しかし、計画を立てるポイントを押さえながら計画を立てないと、"絵に描いた餅"となってしまいます。
では、計画を立てるコツとは、どこにあるのでしょうか?
本書では、以下の7つのコツをあげております。
PLAN
「ゴールを設定し、そのために何をするのか仮説を立て施策を考えること」
①まず達成すべきゴールを設定しなさい
②次にゴールと現状の差を明確にしなさい
③現状との差を埋めるための課題を抽出しなさい
④課題を解決するための具体策を検討しなさい
⑤具体策を進めていく順序を決定しなさい
⑥想定リスクを抽出し対策を講じなさい
⑦立案した計画をチーム全体で共有しなさい
(原マサヒコ著『まんがで身につくPDCA
』 より)
・そこに至るための道筋
・計画がチーム全体に浸透している
そして、KGI(重要目標達成指標)を立てる!
これがないと、計画を立てたはいいものの、いざ実行という段階において、「どうやって進めたらいいのか分からない!」という状態に陥ってしまいます。
DO
「計画倒れ」にならないためには?
実行段階において「計画倒れ」となってしまうのは、「目標を達成するための具体的な手段を落とし込めていない」ことにあります。
計画倒れにならないために、実行において意識をしなければならない点は、以下の2つです。
DO
「進捗を確認しながら施策を実行し、問題が発生したら対応すること」
①達成手段を細分化し、業務フローに落とし込むこと
②業務フローを行動スケジュールに落とし込みなさい
(原マサヒコ著『まんがで身につくPDCA
』 より)
達成のための手段を行動できるレベルにまで細分化して落とし込み、期限を決めて行動する!
これがDOのフェーズのポイントとなります。
問題が発生したときの対処法
とはいえ、問題が発生したことにより、計画が大きく変わってしまい、PDCAを回すことができなくなってしまった!......これはよくある話です。
言い換えれば、「問題発生時の対処法こそ、DO(実行)フェーズの成否のカギ」と言えます。
では、問題発生時には、どのように対処すればよいのでしょうか?そのカギは「ダブルループ」にあります。
問題発生時はダブルループを回せ
ダブルループとは問題発生時のPDCA
①Problem Finding(問題発見)
②Display(可視化)
③Clear(問題解決)
④Acknowledge(確認)
(原マサヒコ著『 まんがで身につくPDCA』 より P54)
ここでのポイントは、やはり「確認」でしょう。解決策の実行を行うと、つい安心してしまいがちですが、本当にその解決策が正しいかどうか?の確認が必要です。
「解決できた」ことを確認したうえで、「問題解決」と言えるのです。
CHECK
ブレイクスルーのカギはCHECKにあり!
PDCAを回すとき、「"計画"と"実行"はうまくいっている」というケースが多いです。
しかし、CHECK(評価)でつまづくケースが多いです。
その主な原因は、「CHECKするための検証の方法を知らない」からです。
本書で述べている検証のポイントはどこにあるのか?以下の4つがポイントとなります。
CHECK
「計画に沿った施策の検証・評価を行い、ミスがあればカバーをすること」
①検証と感想を混同するな
②PとDのギャップを特定せよ
③検証する対象を明確にせよ
④検証するタイミングを細かくせよ
(原マサヒコ著『まんがで身につくPDCA
』 より)
ACTION
改善はPDCAを回す目的そのもの!
本書では、「"改善"こそがPDCAを回す目的そのもの」と述べております。「"改善"を実施することで"進化"につながっていく」からです。
とはいえ、「どこを改善したらいいものか?」「本当にできるの?」.....そんな悩みももつかもしれません。
では、改善していくためには何が必要か?
本書では、以下の3つをあげております。
ACTION
「ACTION(改善)はPDCAを回す目的そのものである」
①頭を使って、手段を考え抜け
②「誰が何をしているのか?」を明確に
③改善点は属人と否定語から見つける
(原マサヒコ著『まんがで身につくPDCA
』 より)
最後に
本書を読みながら、「PDCAを回すコツ」を上記に書いてみましたが、僕自身も「なかなかうまくPDCAを回すことができない」と思うことがあります。
しかし、本書を読んでいくうちに、「検証の方法が適切でない」「改善に向かうマインドとして、"当事者意識"が足りない」など、"うまくいかない原因"というものが見えてきた気がいたします。
特にマンガだと、実際の状況が目に映っており、具体的で分かりやすいですよね?
ところで、マンガの登場人物を見ていると、「メガネをかけた女性"小林美記"のモデルは担当編集者の方ではないか?」と思ってしまいました。当たっているかな?
また、本書のマンガには、著者の原マサヒコさんも友情出演をされているらしいです。僕は見つけることができませんでしたが...... どこにいるのだろう?
まあ、こんな楽しみも本書ならではだと思います。
最後に、PDCAについて具体的に勉強をしたいという方は、是非、本書をご覧になってみてください。
PDCAを回すためのコツがつかめますよ!
関連書籍
目次
第1章 PLAN―計画は立てりゃあいいってもんじゃない
コメント