「話が噛み合わない人」っておりますよね?
「どうやったら分かってもらえるんだろう?」「あの人に対して、どのように話をしたらよいだろう?」と考えることはありませんか?
今回紹介する『話を噛み合わせる技術』は、「話が前に進まない」「話がこじれる」「話がややこしくなる」といった人に対して、「なぜ話が噛み合わないのか?」{どうやって噺を噛み合わせていくか?」を具体的に解説した内容となっております。
日常の職場でもありがちな問題に対する解決策を本書で得られるかもしれませんよ!
目次
- 話しが「噛み合わない度」チェック
- 話を噛み合わせる技術[基本編]
- 話を噛み合わせる技術[応用編]
- 最後に
話が「噛み合わない度」チェック
相談してはいけない「要注意人物」3つの特徴
相談をしたいとき、「本当にこの人に相談していいのかな?」と思うことってありませんか?中には「相談しない方が良かったかも?」と思うこともあるのでは?
とはいえ、上司などの場合、「あまり相談したくはないなあ」と思いながらも相談せざるを得ないケースが出てまいります。
そんなときはどうすればいいのでしょうか?
本書では、「相談してはいけない要注意人物」の特徴について、そして、そのような人物に相談しないといけない場合に注意すべきことについて書かれております。
「誰かに悩みを打ち明けたい」「誰かに何かを相談したい」と思ったとき、相手が話の噛み合う人かどうかは意識すべきです。
話が噛み合う人だとわかっていれば、素直に相談すればよいでしょう。しかし、話が噛み合わない要注意人物だとわかっているのであれば、事前準備をしたり、話を工夫すべきです(もしくは、最初から相談をもちかけないことです)。
先に、話が噛み合わない人は「外国人」と思って接したほうがいいと述べました。
それでは、話が噛み合わない要注意人物とは、どのような人なのでしょうか。特徴を3つ列挙します。
①置かれた立場や環境などが著しく異なる人
②リアルでの接点が少ない人
③自分のほうが立場・地位が上だと考えている人
(横山信弘著『話を噛み合わせる技術 』 より P62)
話が噛み合わせる技術[基本編]
話しが噛み合わない人とはなるべく「対面」で
では、話を噛み合わせるためにはどうすればいいのでしょうか?
「話しをする場合は対面で」が基本となります。
メールやLINEなどのコミュニケーション媒体はとても便利です。しかし、要注意人物と「論理コミュニケーション」をする際には、細心の注意を払ったほうがいいでしょう。
対面ではなく、メールで長々と自分の主張を書く人は、相手の意見を聞く気がない、話し合うつもりがないと受け止めてもいいかもしれません。
そういう「スタンス」の人を相手にする場合は、メールが送られてからでは遅いので、出来る限り早いタイミングで「対面コミュニケーション」を取るように心がけましょう。
(中略)
対面は、表情や声色などの非現言語データが取得できます。電話であれば、声色は取得できます。
しかし、メールやLINEなどの文字だけのツールでは、相手の非言語データは基本的に皆無です。
噛み合わない話の補正は、「文字コミュニケーション」が一番難しいと心得ておいてください。
(横山信弘著『話を噛み合わせる技術 』 より P107~P108)
メールなどの文字コミュニケーションでは「自分の意図が伝わらない」「どうしてこういう話になるの?」という思いをされた方も多いのではないかと思います。
話しを噛み合わせるためには「できるだけ対面で」が重要です。
話が噛み合わせる技術[応用編]
「相手を『外国人』だと思って話す」3つのポイント
話しが噛み合わない人とは、「話を噛み合わせるために、細心の注意を払って話しをする」と心掛けるはずです。
その気持ちは「外国人にも伝わるように!」という心境かもしれません。
本書の著者である横山信弘さんも「要注意人物と話をするときは”外国人”だとイメージして接する」と述べております。
そのとき、心掛けているポイントはどんなものでしょうか?
以下のように記載されております。
これまでも何度かお伝えしたように、私は要注意人物と話をするとき、相手を「外国人」だとイメージして接しています(この場合の外国人とは、「そこそこ日本語が話せる程度の外国人」と定義します)。
(横山信弘著『話を噛み合わせる技術 』 より P139)
たとえ日本語がわかるといっても、相手が外国人だとわかれば、多くの人は以下の3つのポイントを心掛けて話すはずです。
①前提知識を丁寧に伝える。
②ゆっくりと話し、論点を繰り返そうとする
③話が通じないときは仕方がないと思う。
最後に
下記の写真は2015年12月1日に東京・八重洲ブックセンターで行われた出版記念講演会での一枚です。
僕が横山信弘さんの講演会に参加したのは、デビュー作である『絶対達成する部下の育て方――稼ぐチームに一気に変わる新手法「予材管理」』の出版を記念して行われた2011年12月26日以来!4年ぶりの対面となりました。長いですね!
デビュー作の『絶対達成する部下の育て方――稼ぐチームに一気に変わる新手法「予材管理」』を読んで以来、ずっと横山さんの本を読み続けておりますが、横山さんの文体の特徴というと、会話を巧みに取り込みながら論旨を展開する点です。
その会話がまたおもしろい!例えば以下のように!
A 「先日の朝礼で、社長がすごく怒っていたけれども、何か問題でもあったのだろうか?」
(横山信弘著『話を噛み合わせる技術 』 より P42~P43)
B 「ホント、あんなに怒っている社長を初めてだよ」
A 「確かに売上は落ちているけれど、利益は過去最高を記録しているし・・・・・・」
B 「あのとき、右手を腰に当てて怒ってたな。こんな感じで」
A 「名古屋支店の落ち込みがヒドイからだろうか。なァ、どう思う?」
B 「社長は、飲み会でも怒っているとき、右手を腰に当てるんだよ。知ってた?」
A 「だからさァ、聞いてるじゃんか」
B 「・・・・・・は?」
A 「社長が怒ってる理由は何だろうって」
B 「え・・・・・・そうなの?」
A 「そうだよ」
B 「だったら、初めから、そう言えよ」
A 「初めから、そう聞いてるじゃないか」
これは、「双方のスタンスが異なると、話が噛み合わなくなる例」として用いられている会話です。このような会話ってありがちですし、このような例を用いると読み手も分かりやすいですよね?
このように、会話を巧みに用いながら展開されている『話を噛み合わせる技術』は、「上司と話が噛み合わない!」という悩みを抱えている方にとって、有益な本です。
本書に登場する会話を楽しみながら、読んでみてはいかがですか?
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